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矢野経済研究所、携帯電話の世界市場に関する調査を実施

2016/11/04

矢野経済研究所では、世界の携帯電話サービスおよび端末市場に関する調査を実施し11月4日に概要を発表した。

同調査によると2015年末現在、世界における携帯電話サービスの契約数は79億4,278万7,000契約で、世界人口に対する携帯電話普及率は111.5%に達した。これまで市場を牽引してきたロシア、ブラジルが低迷する一方で、ASEAN、南アジアエリアでの増加が著しく、北米、中南米も堅調。

2016年の世界の携帯電話サービス契約数は82億819万5,000契約(世界人口に対する携帯電話普及率112.2%)が見込まれる。市場別ではアジア(特にASEAN・南アジア)、北米市場が新規契約獲得を牽引するものの、中国、インドといった巨大市場で新規契約の伸びが鈍化傾向。その中で世界各国で第四世代携帯電話(4G)の商用サービスが開始され、スマートフォンも多くのサービス事業者がローエンド(200ドル以下)価格帯の製品を対応し始めていることも手伝い、各国で4G対応が急速に進んでいる。

2022年の世界の携帯電話サービス契約数は91億4,838万契約(同115.6%)になると予測。先進国をはじめ第五世代携帯電話(5G)の導入が進み、IoT(Internet of Things)が様々なカテゴリの機 器やサービスに導入される見通しとしている。

いっぽう2015年の世界市場における携帯電話サービスの通信システム別内訳は、第二世代携帯電話サービス(2G)が40億4,894万7,000契約で最も多く、次いで第三世代(3G)が28億契約、4Gが10億9,384万契約となっている。

3Gは2019年の38億契約をピークに減少に転じる見通しで、2020年中には3Gと4Gの契約数がほぼ肩を並べる水準になると予測。また2022年の世界市場における通信システム別サービス契約数は、2G:5億8,238万契約、3G:37億契約、4G:47億6,600万契約、5G:1億契約と予測する。

4Gはスマートフォンの普及でSNSや動画・音楽の配信サービス利用によるトラフィック増加に対応すべく、ネットワーク負荷の低減と効率化に優れた通信システムとして世界各国で採用が進んでおり、より高速性を高めたLTE Advanced、LTE Advanced Proといったシステムも開発され、5Gへの橋渡しとして2010年代後半から2020年代初頭のコアシステムとして普及が進むと見込まれる。

◆資料体裁
資料名:「2016-2017 携帯電話世界市場動向調査-モバイル事業者の戦略と主要国分析-」発刊日:2016年9月30日
体裁:A4判 616頁
定価:250,000円(税別)
発行:(株)矢野経済研究所
URL: http://www.yano.co.jp/

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