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オムロン、安全運転の見守り管理サービスを来春開始

2017/12/15

オムロン(株)は12月14日、社会システム事業を担う子会社・オムロン ソーシアルソリューションズ(株)(OSS)が、ドライバー安全運転管理サービス「ドライブカルテ(DriveKarte)」を物流・公共交通などの事業者向けに来春より提供を開始すると発表した。

ドライブカルテは、ドライバーが運転に集中できている状態かを判断する世界初の「ドライバー見守り車載センサー」を実用化したのが特長。ドライバーの居眠りや脇見など集中度が低下している場合は瞬時にドライバーに警告する。また、車両の走行状態とドライバーの運転集中度をデータ化し、安全運転指標として事業者に提供することで、ドライバーの安全意識を改善・向上させるための教育支援としても活用できる。

大型トラックや深夜バスなどの長距離や長時間の運転による、ドライバーの運転集中度の低下に起因した交通事故は後を絶たない。また、慢性的な労働力不足が深刻化する物流業界などでは、確保したドライバーの安全運転意識を高め、早期に育成していく必要がある。これらの対策として、急ハンドルや急ブレーキなどの車両の走行データを元に危険運転リスクを判断し、ドライバーや事業者に警告するサービスに加え、国内で起きる交通事故の原因の83%を占める居眠りや脇見などドライバーの運転集中度の低下を把握し、安全運転をサポートするサービスが求められていた。

OSSは、ドライブカルテのセンサーを既存の車両に取り付けることで、車両の走行状態とドライバーの運転集中度の両面から安全運転をサポートするサービスを提供し、事故発生の減少に貢献する。センサーがドライバーのまぶたの開閉や顔の向きを検知し、居眠りや脇見などドライバーの運転集中度が低下している場合、警告音でドライバーに注意を促すとともに、運行管理者にメールで通知する。また、急加速や急ハンドル、速度超過など車両の走行状態を検知し、データをもとに運転集中度指標と走行リスク指標として事業者にレポートする。事業者はこれらの指標を活用し、ドライバーの安全運転指導に役立てることができる。

OSSはサービス開始にあたり、オムロンの国内グループ会社であるオムロン フィールドエンジニアリング(株)の社有車にドライブカルテセンサーを搭載して11月から公道での実証実験を行い、危険運転時の警告の評価検証や事業者が安全運転指導に役立つ指標を確立していく。

(上)「ドライブカルテ」センサー本体、(下)機器の取付例

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