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安川電機、ロボットの多様なつかみ方実現するAI機能開発

2017/11/21

(株)安川電機は11月21日、製造業向けのAIソリューションで実績を持つ(株)クロスコンパスと共同で、ロボットによる対象物の認識・把持(はじ)動作の生成・多様なつかみ方を自ら学習するAIピッキング機能を開発したと発表した。

近年、生産ライン自動化ニーズの多様化により、ロボットに求められる作業のレベルが高度化し、対象物ごとに多様な把持動作を教示する必要があり、ユーザーにとって大きな負担となっていたほか、把持を確実に実行するため、対象物に合わせてグリッパを専用設計し用意する必要があり、システム導入への障壁の一つとなっていた。

同機能は、ロボットアームの先端に取り付けたカメラからの画像情報をコントローラに入力し、AI(ディープラーニング)を用いてロボット自らリアルタイムに動作を学習・生成するため、教示が不要なほか、把持動作中も取得した画像情報をもとに最適な把持位置を解析しながらピッキングを実行するため、対象物の形状や一定の把持位置・方向に合わせたグリッパの設計が不要という特徴を有する。

さらに同じグリッパを用いて多数の対象物を学習することで、単一グリッパで多数の物品をピッキングすることができるため、効率的なピッキングシステムが構築可能となる。

同社は部品配膳システムや仕分けシステムへの適用を見込んでおり、今後はより多くの対象物や環境での実証を蓄積し、把持率の向上や対象物の拡大などに取り組むとしている。

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