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ZMP、自動搬送等の研究開発用移動台車の受注を開始

2017/09/07

(株)ZMPは9月6日、コンピュータ制御可能な研究開発用移動台車プラットフォーム「POWER WHEEL II(パワーホイールツー)」の受注を開始したと発表した。

POWER WHEEL IIは、大容量リチウムイオン電池を搭載し、高出力モータを用いた独立二輪駆動方式の6輪(中央部駆動輪×2、自在輪×4)台車で8時間の走行が可能。積載スペースは幅650mm×奥行950mm、最大積載重量は100kgでさまざまな実験機材を搭載できる。

標準センサとして、高精度ロータリエンコーダ、慣性センサ、測距センサを搭載しており、オプションにはレーザーセンサやステレオカメラ・単眼カメラなどを搭載できる。また、外部に設置したPC(オプション)から通信機能を用いて遠隔操作の実験も可能。制御用PCとしてLinux PCを搭載、モニタ・キーボード(オプション)を接続しオンボードでの開発が可能となる。ソフトウェア開発環境(SDK)として、各種センサ情報の取得、モータ駆動、通信(WiFi)などのライブラリとサンプルプログラムが付属する。これらを用いて自由にアプリケーションを開発することが可能だ。

近年、少子高齢化に伴う労働力人口の減少、電子商取引の拡大による配送の効率化への対応など、物流や製造現場において、自動搬送・無人搬送や移動ロボットへのニーズが高まっている。同社では、コンピュータ制御可能な研究開発用実験車両としてRoboCar 1/10を販売、自律移動や移動ロボットの研究開発に使われている。また、物流分野では、作業員に自動で追従する物流支援ロボットCarriRo(キャリロ)を販売し、物流会社や製造業の工場での実際の運搬作業で利用されている。

POWER WHEEL IIは、これらの知見を活かし、様々な実験機材を搭載し長時間の実験が可能な自動搬送・移動ロボットの研究開発プラットフォームとして開発された。物流倉庫や工場内の次世代自動搬送機の研究開発、自律移動台車・移動ロボットを用いた新たなサービスの研究開発など、汎用的な移動台車ロボットプラットフォームとして活用できる。

価格は300万円(税別)で9月6日日に受注を開始した。2017年12月の出荷を予定している。

●POWER WHEEL II

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