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ZMP、完全自動運転に向けた公道実験の経過を公開

2017/02/07

(株)ZMPは2月6日、2020年東京五輪での完全自動運転タクシーによるサービス提供の実現へ向け、交通量の多い市街地(東京・お台場)で公道実験を実施したと発表した。

実験では、運転手をまったく必要としない、いわゆるレベル4(完全自動運転)車両の運用に向けて開発した車両を遠隔監視するソフトウェアの検証も行った。同社は今回の実験を2017年度中のレベル4による実証実験へ向けた重要なステップと位置付けており、2018~19年にはレベル4の実証エリアを広げ、2020年にサービスを開始する計画だ。

同社は既に2014年から愛知県名古屋市で公道における自動運転の実証実験を開始。2016年2~3月にかけて、神奈川県藤沢市湘南ライフタウンでロボットタクシー(株)の自動運転技術の担当として公道実験を実施している。

これら実験の技術要素は、住宅地での交通環境の把握を目的とし、安全を考慮して片側1車線を直進のみで往復する実験だった。同年5月以降、ZMP本社オフィスのある文京区で公道実験を継続しており、道幅が狭くて路上駐車も多く、通行人も多い都内山手線内の典型的な都市環境で、交通状況の把握を行っている。

さらに10月からはお台場で公道実験を開始。オリンピック開催地であり、交通量の多い都内の市街地における車線変更、信号認識(矢印信号含む)、右左折を盛り込んだ。このエリアは、片道最大4車線で交通量が多く、トラック、トレーラーなど大型車両も多い典型的な幹線道路。テレビ局やホテル、温泉施設、科学館などの観光名所を約25分間、自動運転で人を輸送するサービスイメージを検証した。

同社は、政府方針に沿って2017年度中にレベル4による実証実験を実現させる計画であり、今後も技術進捗を随時公開する予定だ。


今回走行実験を行った「RoboCar MiniVan」(上)
実験中の社内から…大型車両を含む多様な車両が行き交う(下)

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