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富士通、東京都の交通渋滞分析で商用車走行データを活用

2016/06/30

富士通(株)と(株)富士通交通・道路データサービス(FTRD)は6月30日、東京都の青少年・治安対策本部から渋滞分析調査業務を受託し、FTRDの「FUJITSU インテリジェントデータサービス 商用車プローブデータサービス」により交通渋滞を定量的に分析したと発表した。

分析のベースとなったのは、トラックなどの貨物商用車に搭載したデジタルタコグラフから1秒間隔で集められる精緻な商用車の移動速度、位置、時刻、加速度などのプローブデータ。今回、建設コンサルティング事業を展開する(株)地域未来研究所の協力を得て、都内交差点間の交通渋滞の状況を俯瞰できる平均旅行速度図の作成と、渋滞原因究明に役立つ主要渋滞箇所433交差点の右左折直進方向別交差点通過時間分析を実施した。期間は、2015年12月23日から2016年3月11日までの約3カ月間。

平均旅行速度図により交差点間の交通渋滞の状況を俯瞰すれば、交通渋滞が連なって発生している路線を発見しやすくなる。また、交差点の右左折直進方向別交差点通過時間分析により、具体的にどの方向へ向かう車線に渋滞が発生しているかを可視化できるため、より的確かつ効率的な渋滞原因の究明や、効果的な施策立案に役立つ。

東京都は3月27日公開の「東京都長期ビジョン」の中で、高度に発達した利用者視点のインフラを備えた都市の実現を目指すことを掲げており、今後より的確で効果的な交通渋滞対策を行うために、調査結果を活用していく。

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