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JCRファーマ、新薬の超低温管理物流システムを開発・稼働開始

2016/02/17

JCRファーマ(株)は2月16日、同社が昨年9月に製造販売承認を取得した「テムセルHS注」[一般名:ヒト(同種)骨髄由来間葉系幹細胞]を2月24日に発売し、(株)メディパルホールディングスと共同で開発した超低温管理物流システムを活用して配送すると発表した。

テムセルHS注は、造血幹細胞移植後に発症する重篤な合併症である急性移植片対宿主病(急性GVHD)の治療製品として、昨年9月に日本初の他家由来の再生医療等製品として製造販売承認を取得した。ヒト間葉系幹細胞(MSC)を分離し、拡大培養した画期的な製品で、製品として正式に販売されるのは世界初となる。

同社とメディパルホールディングスは、2011年7月より共同で液体窒素を用いた超低温管理物流システムの研究を進めてきた。今回、超低温管理物流システムシステムを稼働させることによって、マイナス150度以下という極めて低い温度を10日間以上維持した配送・保管が可能となり、緊急時にも安定した品質の製品を全国の医療現場に届けることが可能となる。

同システムでは、超低温保管・輸送カート「SDDU(Speciality Drug Distribution Unit)」を使用。厳密な温度管理が必要な細胞製品・医薬品の保管・輸送専用ユニットとして、メーカーの出荷から患者様への投与までの間、安心安全に保管・輸送することができる。メディパルホールディングスは、このシステムを超低温物流のプラットフォームとして広く活用していく予定。

●テムセルHS注(左)と超低温保管・輸送カート「SDDU」(右)

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