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IHI、IoTを活用した物流設備の保守支援サービスを開始

2016/01/06

(株)IHIは1月6日、同社の子会社で物流システムやFAシステムなどを製造・販売する(株)IHI物流産業システム(ILM)が、物流設備向けに開発したIoT・ビッグデータを活用したクラウド型設備保守支援サービスの提供を開始したと発表した。

同サービスは、故障予測による予防保全の実施により設備の稼働率を向上させ、計画外停止による突発的な費用の発生を抑制する。また、ポータルサイト(顧客専用のホームページ)を通じて様々な情報を全国16か所のサービスセンターと共有することで、迅速な対応が可能になる。

自動倉庫や工場のFAシステムなどの物流設備は通常、運用時に得られるデータが限られているため予防保全が難しい。ILMはこれまで独自のシステムを用いてリモート監視のみを行うサービスを提供してきたが、今回リモート監視システムをILIPS(IHI group Lifecycle Partner System)としてリニューアル。故障予兆検知のための分析システム機能を追加した。この分析システムでは、ILIPSで取得した各種センサからの異常や稼働履歴、報告書、メンテナンス履歴などを分析することで異常や劣化を自動判定し、故障予測を行うことができる。

故障予測結果に基づき、故障が発生する前に予防保全を行うことで、稼働中の設備の計画外停止を低減することが可能となる。稼働率の向上に貢献し、突発的な費用の発生を抑制する計画的な部品管理できる。

また、ポータルサイトでは、いつでもどこでも設備の情報確認が可能。設備の稼働情報に加え、従来サービスセンターで管理していたメンテナンス履歴も提供する。コミュニケーション機能では、スケジュールや伝言板、FAQ、オンラインマニュアルなどの機能を提供することで軽微なトラブルを顧客自身で対応することが可能になり、復旧時間の短縮が図れる。

リモート監視機能
アラーム通報 :異常検出時にサービスセンター、お客様の指定アドレスにEメールを送信
稼働情報の表示 :動作回数,動作時間、異常回数等の稼働状況を表示
異常履歴の表示 :異常が発生した時刻、異常内容,異常発生個所等の情報を表示
保守履歴表示 :点検履歴、要請対応履歴、部品交換履歴を表示します
予防保全 :正常値や直近の傾向からの異常の予兆、長期トレンドから見た劣化を自動判定
コンピュータのリソース監視 :コンピュータのリソースを定期的に監視し、パフォーマンスの低下を事前に防ぐ

コミュニケーション機能
スケジュール :点検スケジュール、訪問スケジュール等をサービスセンターとお客様で共有
伝言板 :伝言板機能により、ポータルサイトを参照するお客様全員との情報共有
FAQ :よくある質問はFAQに掲載し、サービスセンターへの問合せの手間を削減
オンラインマニュアル :対応マニュアルをポータルサイトに公開することにより、軽微なトラブルはお客さまで対応可能

保守サービスのイメージ

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