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SAP・日立・ESRIが連携、ビッグデータで物流効率化

2015/11/10

SAPジャパン(株)、(株)日立製作所、ESRIジャパン(株)の3社は、社会インフラに関する将来予測を可能にするビッグデータ利活用システム基盤を開発し、実用化に向けた検証を実施したと発表した。

このシステム基盤は、SAPのデータベース「SAP HANA」と、日立の超高速データベースエンジン「Hitachi Advanced Data Binder」、ESRIジャパンのソフトウェア「ArcGIS」の3製品を連携させ、社会インフラに関する膨大なデータを元に、特定区域の混雑状況の予測など、さまざまな将来予測を迅速に行い、地図画面上で瞬時に可視化できるもの。今後3社は、システム基盤の実用化に向けた取り組みを推進し、広域都市交通や物流の効率化、水道・電気・ガスといったインフラ設備の安定稼働などを目指す。

具体的には(1)人流予測による快適な都市交通インフラの実現、(2)最適な集荷・配送ルートの予測による広域物流業務の効率化、(3)インフラ設備の故障予兆把握と保守点検ルートの最適化の3つを活用例として示した。

都市交通インフラに関しては、将来の混雑箇所や移動先候補を予測することが可能になり、タクシーなどの効率的な運用を実現できる。広域物流業務の効率化では、荷物の配送状況をリアルタイムに把握できるほか、過去の配送パターンを踏まえ、季節や時間ごとの特徴に応じた最適な集荷・配送ルートを利用することが可能になる。

インフラ設備は、センサーなどから取得したデータを分析し、故障の予兆がある部品をリアルタイムに把握するとともに、過去の故障履歴から故障パターンや適切な部品の交換タイミングを予測する。さらに、保守点検作業の手順や作業員の移動ルートを最適化することができる。

3社の製品連携イメージ

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