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サトーとシーイーシーが倉庫内ナビシステムを共同開発、今秋発売

2015/08/06

(株)サトーと(株)シーイーシーは8月5日、3Dマップと音声ナビを使った倉庫内ナビゲーションシステム「Visual Warehouse(ヴィジュアル ウェアハウス)」を共同開発したと発表した。

Visual Warehouseは、サトーが得意とするバーコードやRFIDなどの自動認識技術と、シーイーシーの位置情報・動線の3D(3次元)マップ表示技術を融合させたシステムで、物流業界では初めてのもの。屋内に取り付けた測位機器と作業員やフォークリストに付けたUWBタグにより誤差30cm以内の高精度で位置情報を把握することができる。目的の商品までの最短経路をウェアラブル端末のディスプレイに3Dマップ表示するほか、現在位置や目的地、距離、商品情報を音声でナビゲーションし、商品を探す時間を大幅に削減する。商品については座標値でロケーション管理するので、通信タグを商品一つひとつに貼る必要もなく、コストの削減につながる。

「目的の商品エリアまであと2m」「次の通路を右に曲がります」「出荷商品の品目や数量変更がありました」など案内も分かりやすいものになっており、出庫作業の省人化や経験に依存しない作業品質の向上を図る。熟練作業員と新人の作業スピードに差がある場合、新人のスピードアップが期待できるのに加え、作業端末にiPod Touchを使うことで操作方法も分かりやすく、ウェアラブル型のため作業時や移動時に両手が使えて作業員の業務効率が向上する。

従来の物流業務では、作業指示書や伝票による管理で非効率やミスが生じるケースもあり、また、経験の浅い作業員は作業手順を確認しながら作業するため、人員ごとの作業精度にバラつきもあった。

管理者は、高精度な位置情報により、リアルタイムな進捗管理が可能。PC上の3Dマップ画面を通して作業者の現在位置を迅速かつ簡単に確認できる。さらに移動動線ログの分析レポートを見ながら課題の「見える化」を実現し、シミュレーションツールを使うことで、さらなる物流改善へと活用できる。

今回、サトーが総販売代理店となり、物流現場向けのソリューション製品として今年の秋から販売開始予定だ。

●ウェアラブルイメージ(右手にスキャナ、左手に「iPod Touch」を装着する)

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