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鹿島・日本コンベヤ、垂直搬送コンベヤを新開発

2014/12/01

鹿島建設(株)と日本コンベヤ(株)は共同で、シールドトンネルの立坑などで掘削土砂を地上に垂直搬送する「スネークベルコン」を開発した。「スネークベルコン」は、2枚のベルトローラーを用いてスネーク状に配置し、上下方向のベルトの張力により発生する「押え付け力」を利用して、2枚のベルトの聞に土砂を挟み込むユニークな発想により垂直に長距離搬送できる装置。

これまでの搬送システムでは不可能だった高低差100mの垂直搬送が可能となるほか、時間当たりの搬送量も格段にアッフする。また汎用の平ベルトを利用することからメンテナンスも容易であり、今後の都市部における地下トンネルの大深度化や高速施工に対応するシステムとして、同装置を積極的に提案していく方針だ。

シールドトンネルの立坑等での土砂の垂直搬送では、水平ベルコンから運ばれた土砂を特殊な箱型形状のベルトコンベヤに入れて搬送する「箱型ベルコン」を採用することが一般的。しかし箱型ベルコンは、搬送能力が1時間あたり600t程度、搬送可能な高低差は40m余りが限度であり、またその複雑な形状から土砂が付着しやすく、清掃に非常に手聞がかかるなどメンテナンスの面でも課題があった。

そこで鹿島と日本コンベヤは、海外の鉱山などで鉱石運搬の実績があり、搬送能力、高低差、メンテナンス性を一挙に解決できるスネーク式コンベヤに着目した。鹿島では、今後さらなる大深度化・長距離化によってより多量の土砂搬出が見込まれる都市部のシールド工事、搬送条件の厳しい山岳トンネルやダムなどの土木工事に同装置の適用を目指すとともに、建築工事における地下大規模掘削工事などにも積極的に提案する方針だ。

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