[最新ニュース] IT・マテハン

日立、モノタロウより「Racrew」400台等追加受注

2021/12/08

(株)日立製作所は12月7日、工場用間接資材の通信販売最大手(株)MonotaRO(モノタロウ)が兵庫県川辺郡猪名川町に開設する物流倉庫「猪名川ディストリビューションセンター」2期工事向けに、(株)日立インダストリアルプロダクツ製の小型無人搬送ロボット「Racrew」約400台を含む搬送設備、自動倉庫および倉庫制御システム(WCS)を受注した。

日立では2020年にも同センター1期工事向けに「Racrew」約400台を含む搬送設備、自動倉庫およびWCSを受注(2022年3月納入予定)しており、今回はこれに続く追加受注で、同センターでの「Racrew」稼働台数は800台超、棚数は約1万台となる。

2022年4月に稼働開始予定(1期工事分※2期工事分:2023 年4月稼働予定)の同センターは延床面積が約13万平方メートルとモノタロウが運用する物流倉庫の中では最大規模。今回の受注により、1期工事分での取扱物量からさらなる拡充が図られ、1日あたり出荷能力は合わせて約18万行となる予定。

同センターでは、商品が保管されている棚ごと指定位置まで自動搬送する「Racrew」を、同センターにおける大部分の商品に対して使用し、ピッキング作業の生産性向上に寄与する。また、日立は「Racrew」と専用の垂直搬送機を連係させて、棚が自動で複数のフロア間を移動できる仕組みを開発し、構築する。これにより、複数のフロアにわたって「Racrew」を活用した効率的な搬送が可能になる。さらに、倉庫内の搬送設備全体と自動倉庫をWCSで制御することで、作業効率と生産性の向上に貢献する。

日立製作所は物流倉庫の高度化ソリューションとして、物流センターの計画からマルチベンダーSI、保守まで一貫して顧客を支えるトータルエンジニアリングサービス、小型無人搬送ロボット「Racrew」や2021年4月に買収したKyoto Robotics(株)の知能ロボットシステム等のプロダクト、センター内の設備全体制御を実現するWCS等の OT、WMSやAIやアナリティクスを活用した計画系のLumadaソリューション等のITまで幅広いラインアップを有しており、これらを組み合わせて顧客の課題を解決する「トータルシームレスソリューション」を提供している。

モノタロウと日立は2015年よりロジスティクス分野での協創を進めており、2017年および2019年に同社の笠間ディストリビューションセンター(茨城県笠間市)向けに、2021年3月に茨城中央サテライトセンター(茨城県東茨城郡)向けに「Racrew」および自動倉庫、搬送設備とWCSを納入している。

|↑一覧に戻る|