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2018年度国内AGV市場は前年度比106.0%

2018/12/17

(株)矢野経済研究所は12月17日、2017年度の国内AGV市場規模(メーカ出荷金額ベース)が前年度比115.0%の139億5,000万円になったと発表した。

2018年度の同市場も前年度比106.0%の147億8,200万円となる見通しを予測。同社は極めて活況と見ている。

国内経済の好況を背景とした既存設備更新と設備の新規需要拡大により、AGV市場は拡大傾向が続き、好調に推移している。

内訳をみると、高額なAGV車体が牽引する形だが、低価格な駆動キットも順調に出荷を拡大している。

●誘導方式について
レールを敷設しない無軌道式AGVの誘導方式は予めガイドの敷設が必要なガイド走行方式と非ガイド走行方式に二分される。

ガイド走行方式においてはほとんどのメーカーが磁気誘導方式を採用し、その他では光学誘導方式を採用するメーカーも多い。

それ以外の誘導方式を採用するのはごく少数で、ガイド走行方式のAGVでは誘導方式が採用時のメーカー選択に大きな影響を及ぼす例は少ない。

一方、非ガイド走行方式AGVはほとんどが、レーザ誘導方式を採用しており、誘導方式によるメーカー差は出しにくい。

しかし、そのソフトウェア処理技術が製品性能や使いやすさに直結することから、メーカ間での特徴を出すためのポイントとなる。

レーザ誘導方式AGVはガイド走行方式AGVにない障害物回避機能を付加できることが大きな差別点。それ故に作業場において人と共存できる(協調できる)可能性も高まり、AGVの新規用途開拓への道も開ける可能性を指摘している。

既存設備の更新需要が落ち着くことで、2019年度以降のAGV市場は一時減速するものの、その後、非ガイド走行方式AGVの需要が高まることで徐々に持ち直す見通し。

2021年度の国内AGV市場規模(メーカ出荷金額ベース)は126億5千万円になると予測する。

既存設備の更新需要にとどまらず、非ガイド走行方式の新規需要がいかに開拓できるか、つまりこれまでにない市場をいかに創出できるかが、将来的にAGV市場成長のためカギを握ると見ている。

●国内AGV(無人搬送車)市場規模推移と予測

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