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物流連、第11回「物流連懇談会」を開催

2017/04/18

(一社)日本物流団体連合会は4月18日、東京都千代田区の学士会館3階「会議室」において、第11回「物流連懇談会」を開催した。

同懇談会は、物流業界の幅広い会員の参加を得て、会員への情報提供、会員相互の情報交換・交流のために行われており、今回は物流連理事の(株)ニチレイロジグループ本社の松田浩社長より「コールドチェーンの役割と今後の展望」と題する講演が行われ、参加者は、会員企業の代表者や幹部など約90名にのぼった。

講演では「コールドチェーンの果たした役割」として、日本のコールドチェーン物流が、高度成長期に冷蔵庫等の家電製品の急激な普及や、国民の動物性蛋白質の摂取量の増加に伴い、一人当たりのGDP伸び(この間11倍)と軌を一つにして発展してきたことが、冷蔵倉庫設備能力増加推移等の具体的数字を示して、詳しく説明された。また、この間流通面では、チェーンストア、スーパーの出現、急速な成長に伴い、コールドチェーン流通の合理化、物流の高度化が進んでいったことが、そのビジネスモデルを示して、分かり易く紹介された。

続いてニチレイロジグループについて、1945年の日本冷蔵(株)の創業から、南極観測隊宗谷の昭和基地での越冬食プロジェクトに参加した逸話をはさみながら、冷凍食品の普及を通じ様々な顧客要請に対応してきたことが紹介された。また順調な事業成長を遂げていること、冷蔵倉庫設備能力のグローバルポジションが世界第6位の企業であることなどについても紹介された。

最後に今後の展望として、国内市場はもちろんのこと、農水省が進めている農水畜産物の輸出拡大、更にASEAN、中国等海外の低温物流需要拡大が見込まれることを示される一方、ドライバー、荷役作業員の労働力不足問題で、コストアップが懸念されることが指摘された。この状況に対し、業界をあげた環境対応、ダイバーシティの推進、モーダルシフトの活用や顧客の課題解決を目指した物流機能の拡張を、今後とも推進していく必要があることが強調された。

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