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国交省、日ASEANの航路維持管理の会合を開催
国土交通省港湾局は3月9日、ベトナム運輸省海事局の協力のもと、2月29日および3月1日の2日間にわたり、ベトナム・ハノイで「第15回日ASEAN港湾技術者会合(15th ASEAN-JAPAN Port Technology Group Meeting)」および「航路の維持管理セミナー(Seminar on Maintenance of Navigation Channels in ASEAN)」を開催した。
日ASEAN港湾技術者会合は、日ASEAN交通連携の枠組みのもと行っている港湾技術共同研究を通じて、ASEANと日本に共通する技術的課題の解決を図るものとして、2004年から毎年開催されている。今回の会合では、2018~2020 年の3か年で策定する、ASEAN各国が直面する航路・泊地の埋没に対する改善策を提示するための「航路の維持管理ガイドライン」に関し、その構成および今後の進め方についての基本方針に合意し、まず各国が航路・泊地の埋没対策に係る取り組みの情報共有を行うことで一致。また、会合に先立ち、航路・泊地の埋没対策に係る現在の状況および最新技術、取り組みを共有する「航路の維持管理セミナー」を開催し、ベトナム政府および本邦企業のメンバーも加わって、活発な議論が行われ、航路・泊地の埋没対策に対する理解を深めた。
●第15回日ASEAN 港湾技術者会合
開催日時:平成30年3月1日(木)
議題:(1)航路の維持管理ガイドラインの策定について
(2)航路・泊地の埋没対策に係る研究事例の紹介
研究発表者:九州大学教授・中川康之氏
インドネシア科学技術評価応用庁・海岸水理研究所研究員・Aloysius Bagyo Widagdo氏
ベトナム運輸通信大学講師・Mr. Nguyen Viet Thanh
ミャンマー海事大学教授・Mr. Khin Kyu Kyu
参加者:各国代表12名(ブルネイ、カンボジア、ラオス、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムより各国1名、日本5名)、専門家4名(インドネシア、ベトナム、ミャンマー、日本)
主な成果
・インドネシア、ベトナム、ミャンマーの3か国の専門家より航路・泊地の埋没対策に係る研究事例が紹介され、航路・泊地の埋没対策に対する理解を深めた。
・「航路の維持管理ガイドライン」の構成に関しておおむね合意し、今後、同ガイドラインの作成に向けて、各国で航路・泊地の埋没対策に係る情報提供を行っていくことで一致した。
●航路の維持管理セミナー
開催日時:平成30年2月28日(水)
内容:(1)ベトナムの港湾及び航路の維持管理に関して
ベトナム海事局 Mr. Do Minh Dat
(2)ベトナム国の港湾技術基準策定における協力に関して
港湾局産業港湾課国際企画室
(3)「日本国内での河川港埋没現象と対策検討」
(Sedimentary Process around Dredged Navigation Channel at River Mouth)
九州大学教授・中川康之氏 ほか
参加者:港湾技術者会合参加者およびベトナム政府、本邦企業関係者等(計65名)
主な結果
・ベトナム海事局よりベトナムの港湾および航路の維持管理に関する取り組みの紹介、および九州大学 中川教授より「日本国内での河川港埋没現象と対策検討」の研究発表があり、航路の埋没対策に対する理解を深めた。
・港湾局よりベトナムにおける港湾技術基準策定の協力に関する取り組みを紹介し、日越両国間で基準策定に向けた今後の取り組みに関する認識を共有した。
・ASEAN各国から日本の浚渫技術および港湾建設技術への関心が寄せられ、活発な議論が行われた。
●港湾技術者会合の様子(上)、維持管理セミナーの様子(下)
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