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三菱ふそう、フィリピンとアルジェリアで新型車両販売

2016/12/08

三菱ふそうトラック・バス(株)は12月8日、フィリピン市場で大型トラック「FJ」と中型トラック「FI」を発売した。

1億100万人の人口を抱えるフィリピンは、2016年第3四半期のGDP成長率が7.1%と世界で最も急速に発展している市場のひとつで、経済成長とともにトラックへの需要も増加中。2016年の総需要は、13年比2倍超の1万台近くになる見込みで、同国のトラック市場はこれまでの輸入中古車を中心から、新技術の利点に消費者が気づき始めていることなどを理由として新車へとシフトしている。

FUSOブランドの新型車両は、メトロ・マニラ内のケソンに新設した販売サービス拠点の開所式で披露された。同拠点はフィリピンでFUSOブランドを取り扱うディーラーDiamond Motor Corporation(DMC)が運営する拠点のひとつで、フィリピン初のFUSOブランド専売店。同社は今後数年間に、専売ディーラーを7拠点まで増やす予定。

DMC社長George Blaylock氏は開所式で「フィリピン初のFUSO専売ディーラーを開所したことを誇りに思います。当社は1969年、FUSOのディーラーとして事業を開始し約50年経ちました。今回の開所を新たな50年の出発とします」と述べた。

また同社は、アルジェリアでも新型大型トラック「FJ」の販売を開始した。

人口約3,900万人、GDP1,668億米ドル(2015年)のアルジェリアは、年間輸入販売台数が5万台とアフリカで2番目に大きい市場で、新規制の導入および燃料価格の下落により販売台数は落ち込んだものの、2017年以降は急速に回復・成長すると見込まれている。

同社はこうした成長機会をとらえ、卸売会社として新たに認定したDiamal社の本社屋で11月に顧客や報道関係者を招き、新型大型トラック「FJ」を発表したもの。Diamal社は仏商社CFAOが60%の株式を保有し、アルジェリアの商用車市場で16年にわたり事業を展開してきた。

さらにDiamal社は、アルジェのシディ・ムサ市にある同社の工場で2017年第1四半期から小型トラック「キャンター」の組み立てを開始する予定。建設中のノックダウン工場は、7万平方メートルの敷地内に車両保管ヤード、物流センター、保税エリアなどを備えていることから、アルジェリアの新基準を満たす車両の組み立てで先行する企業の1つとなる。同市場で2社目の卸売会社を認定したことで、同社はさらにマーケットシェアを拡大する。

新型車両「FJ」は2年におよぶ開発期間を経て、過酷な走行条件で高い積載量に耐えうる堅牢性と稼働時間を安定的に確保できる高い品質など同地域のニーズに合わせて設計されたもので、すでに成功を収めている小型トラック「キャンター」を含むFUSOの既存ラインアップを補完し、成長を続ける同国市場に幅広い選択肢を提供することになる。

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