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ヤマト運輸、サスティナブル実験都市の物流に全面協力

2016/10/26

パナソニック(株)が代表幹事を務めるFujisawa SST協議会とヤマト運輸(株)は10月25日、Fujisawa サスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)に、街全体の総合的な物流インフラとなる「Next Delivery SQUARE(ネクストデリバリースクエア)」を今年11月1日に開業すると発表した。

各宅配会社の荷物をまとめて届ける一括配送を全国で初めて戸建て住宅街で実施するとともに、2017年3月からはICTを活用したエコでスマートな荷物の受け取りを実現するなど、Fujisawa SSTの持続可能なコミュニティ活動に貢献する。このFujisawa SSTでの一括配送事業は、同日に全国初の改正物流総合効率化法の対象として国土交通省より認定されている。

近年、都市部への人口集中にともなうエネルギー消費の増加により、全国各都市で低炭素かつ持続的な都市整備が多数プロジェクト化されている。Fujisawa SSTは、くらし起点で実稼働するスマートタウンとして、街に関わる人々と持続可能なスマートライフを育み、新たなサービス・技術を取り入れ、100年先も続く街づくりに取り組んでいる。

ヤマト運輸は、ライフスタイルの変化による受け取りのニーズの多様化を受け、顧客が望む時に望む場所で荷物を受け取れるよう、コンビニエンスストアやオープン型宅配ロッカーなど受け取り場所の拡大や、クロネコメンバーズを活用した利便性の向上を進めてきた。今回、Fujisawa SSTの環境目標に配慮し、街の情報ネットワークやコミュニティと連携し、地域密着で物流をトータルサポートする施設を開業することで、街づくりを支えるスマート物流インフラの進化に取り組む。

具体的には、ネクストデリバリースクエアを拠点にFujisawa SSTがさらに住み良い街、開かれた街へと進化し続けていくために、物流のオンデマンド化や暮らしをトータルでサポートするなど、生活をより便利、快適、安心にするサービスを提供する。 

また、エネルギーを生み出すスマートな施設として、太陽光発電やLED照明の導入、建築資材の低炭素化など、従来のヤマト運輸の集配拠点と比べて約30%のCO2削減を実現する。各宅配事業者の荷物を集約し、物流効率化を図るとともに台車や電動アシスト付き自転車で集配を行い、安全性の向上を実現する。さらに周辺地域でも電気自動車で荷物の集配を行い、地域全体の環境負荷の低減に取り組む。

さらに今後、荷物を持ったセールスドライバーが今どこに居て、おおよそあと何分で配達に来るのかを確認できるシステムの構築や、深夜でも無人で荷物の発送を受け付けることができる実機の導入など、今後も街の住人1人ひとりのくらし起点で新たなアイデアを創出し、発展を続ける持続可能なスマートタウンに相応しい物流インフラの構築を目指していく。

●ネクストデリバリースクエアの取り組み
(1)物流のオンデマンド化
これまで宅配事業者が各々届けていたFujisawa SST内の荷物をヤマト運輸が集約し、一括して届ける。さらに、2017年3月からすべての荷物情報を一本化し、当日の配達予定情報やご不在連絡をFujisawa SST内の各住宅に設置されたスマートテレビに配信する。居住者は、テレビ画面からまとめて配達日時の変更や受取場所の指定ができるため、それぞれの宅配事業者に連絡し、荷物を別々に受け取る手間や時間が省け、エコでスマートな荷物の受け取りができる。

(2)ネクストデリバリースクエア特設サイトの開設
特選品の取り寄せやルームクリーニングなどの快適生活サポートサービス、ネクストデリバリースクエアが開催するイベント情報などを紹介する特設サイトを開設する。小田原漁港から朝獲の鮮魚を当日に届ける新たなサービスの提供を開始するなど、Fujisawa SSTのポータルサイトを通じて情報発信し、居住者の便利で豊かな生活を支援します。

【その他のコンテンツ(例)】
・さいか屋藤沢店と連携し、デパ地下の食品などを当日お届け
・家具の移動、ルームクリーニングなどの快適生活サポートサービス
・季節に応じた産地直送の特選品のお届け

●ネクストデリバリースクエア外観

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